研究科長挨拶

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地球規模での環境問題が人類の存亡にとって喫緊の課題となっている中で、自然環境と調和し人間が健全な環境のもとで生活できる社会を持続的に発展させるためには、生活に不可欠な食料やエネルギー等の有用物質を作出し、利用するためや環境と調和した社会に貢献できる優秀な人材が求められています。生命環境科学部と生命環境科学研究科は、これまでの伝統ある農学が培ってきた学問をさらに発展させ、高度で先端的な生命環境科学領域の教育・研究を目指しています。学問の中心を成すのは、多様な生命現象や生命機能の解明とその利用を目指したバイオサイエンス分野とともに持続可能な環境の保全と創造を目指した環境分野が融合した学部と研究科です。

学部の「生命環境科学部」は、次世代のバイオサイエンスを担う人材の育成を目指す「生命機能化学科」と情報解析やシステムからバイオサイエンスにアプローチする「生物情報科学科」、限りない植物の可能性で人間の未来を拓く「植物バイオサイエンス学科」、循環型社会の構築に貢献する緑と環境のスペシャリストの育成を目指す「緑地環境科学科」、獣医師の育成とともに食の安全やバイオメディカル研究を担う「獣医学科」の5学科で構成され、学部学生の学士教育を行っています。大学院の「生命環境科学研究科」は、生命機能科学と生物情報科学、植物バイオサイエンスから構成される「応用生命科学専攻」と「緑地環境科学専攻」、「獣医学専攻」の3専攻からなり、高度な教育研究を行っています。

21世紀は環境の世紀であり生命科学の時代であるともいわれ、食や環境など人類が直面する諸問題を解決するために、それらに関連する学術研究の進展が強く望まれています。このような状況の中で、生命環境科学部・研究科は、バイオサイエンスとバイオテクノロジーを駆使して多彩な生命現象を分子、細胞、個体、集団等のレベルで解明し、安全で安心な食料等の供給とともに豊かな生態系と共生し、持続可能な生命環境を保全、創成する先端で総合的な生命環境科学の拠点となることを目指しています。優れた研究成果によって学界をリードする教授陣が、実験や実習、フィールド学習を重視した少人数教育の特徴を生かし、学部ではその基礎的な教育を担い、大学院では高度な最先端教育を行うことによって、学術の発展とともに社会に求められる高度な専門性を身に着けた人材を育てています。また、海外からの研究者や留学生も多く、世界で通用するコミュニケーション能力の向上とともに産学官の連携を強め、研究成果の社会還元にも努めています。

なお、平成21年4月からは中百舌鳥キャンパスに「先端バイオ棟」が新設され、平成26年4月からは「生命環境科学棟」が大幅に改修され、教育研究環境がさらに充実されます。また、平成21年4月からは関西国際空港対岸にりんくうキャンパスの獣医学舎が新設され、充実した先進的な環境の下で獣医臨床センターとともに獣医学科および獣医学専攻の教育研究が行われています。
自然と生命に学ぶ新たな生命環境科学が大きく発展できますよう、今後ともご支援、ご協力をお願い申し上げます。

研究科長 増田 昇